Azure 共有イメージギャラリーとは
Azure 共有イメージギャラリーは Azure で仮想マシンを作成する際に利用するイメージデータをより便利に利用するためのサービスです。共有イメージギャラリーでは以下のような機能が提供されます。
- イメージバージョン管理機能
- イメージのグローバルレプリケーション
- イメージレプリカによるデプロイのスケーリング
- ZRS に対応した高可用性
- テナントもしくはサブスクリプション間でのイメージ共有
普通のイメージリソース
通常、Azure でカスタマイズしたイメージを使って仮想マシンを作成する場合は、仮想マシンを一般化し、イメージリソースへ変換します。
このイメージリソースは同じ仮想マシンを複製する場合には便利ですが、同一のリージョン内でしか利用できません。そのため、複数リージョンで同一の環境を用意したいといったケースではイメージ元の仮想マシンを各リージョンで作成し、イメージ管理しなければいけません。
バージョン管理機能とグローバルレプリケーション
共有イメージギャラリーでは次のような概念でイメージ管理されます。
- 共有イメージギャラリー:共有するイメージのリポジトリ
- イメージ定義:OS やリソース要件、利用期限といった情報で構成するイメージの定義情報
- イメージバージョン:イメージリソースをもとに作成するイメージデータ
イメージバージョンは一般化したイメージリソースを元にして作成します。作成時、イメージデータをレプリケート先のリージョンとレプリカ数を指定可能です。
イメージのスケーリングと高可用性
イメージバージョン定義の際、レプリケートの設定が可能となっています。レプリケーション先のリージョンを指定すると、作成元のイメージリソースを各リージョンに転送します。
これによって各リージョンで同一のイメージを利用できます。レプリケート設定はバージョンの定義ごとに行えるので、バージョンが更新されたタイミングで複数リージョンにレプリケートするといった運用も可能です。
また、イメージのレプリカ数を増やすことも可能です。仮想マシンか仮想マシンスケールセットの利用ごとに以下の指標でレプリカ数を増やすと良いです。
- 仮想マシン:同時に作成するインスタンス20台ごと
- 仮想マシンスケールセット:スケールセットに含むインスタンス600台ごと
共有イメージギャラリーの価格
共有イメージギャラリーの料金は次の要素で変動します。イメージリソースと違い料金がかかってしまいますが、大規模な環境での利便性は非常に向上するでしょう。
- レプリケートするデータの容量(マネージドディスクの価格)
定義するイメージバージョンの数とレプリケーション数に応じる - レプリケート時のデータ転送量
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